防災

「防災って、こんなに楽しい。」約2,000人が集まった防災イベントをのぞいてみた【BOUSAI ACTION 2026】

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消防車の見学やAED体験、スマートフォンを使ったナゾトキ、屋外での音楽ライブ。さまざまな体験を通して防災に触れるイベント「BOUSAI ACTION 2026」が、2026年9月5日(土)、東京都千代田区のワテラス広場・ワテラスコモンで開催されました。

今回は、神田消防署の「防災救急フェア2026」と共催。共同開催会場全体に約2,000名が来場し、BOUSAI ACTIONとして過去最大規模の開催となりました。 2024年から学生主体で続いてきた同イベントは、今年で3回目を迎えます。

学生のアイデアと、消防署による実践的な体験を組み合わせた今回のイベント。どのような企画が行われたのか、楽しみながら防災を学ぶ取り組みを紹介します。

消防車の見学からAED体験まで。体を動かして学ぶ防災

ワテラス広場では、神田消防署による消防・救急・防災の体験プログラムが行われました。

ポンプ車やドクターカーの展示、はしご車への搭乗体験に加え、起震車による地震体験、初期消火訓練、AED体験などを実施。来場者は消防署員らの説明を受けながら、消火器の取り扱いや応急手当、地震が起きたときの身の守り方を学びました。

東京消防庁音楽隊・カラーガーズ隊による演奏・演技や、マスコットキャラクター「キュータ」の登場もあり、親子で楽しめるプログラムも充実。ワテラスコモンでは、防災体験VR「B-VR」を使った災害の疑似体験も行われました。

来場者アンケートには、3歳の子どもも消火体験や車両展示を楽しめたという感想が寄せられています。

編集部

編集部

体験したあとに、「家の近くの消火器やAEDはどこにある?」と家族で確認してみるのもよさそう…!会場で学んだことを、身近な場所に置き換えて考えてみたいですね!

防災meアプリで会場を巡る「防災ナゾトキラリー」

会場を歩きながら防災について考える企画として実施されたのが、防災meアプリを使った「防災ナゾトキラリー」です。

参加者はスマートフォンでアプリを開き、各スポットに設置されたQRコードを読み取ってナゾトキに挑戦。地震や火災、避難行動に関する問題を解き、アプリ上でスタンプを集めながら会場を巡りました。

防災meは、Yappe株式会社と学生団体「防災me」が共同開発する防災アプリ。今回はデジタルスタンプラリーの機能を、親子で楽しめる会場内の企画に活用しました。開催報告によると、当日は多くの家族連れが参加し、スマートフォンを手に相談しながら謎を解く姿が見られたそうです。

説明を読むだけでなく、自分で考えたり、一緒に参加した人と話し合ったりできるのがナゾトキの面白さ。遊びの中に防災に関する問題を取り入れることで、親子で備えについて話すきっかけにもなりそうです。

学生・企業・被災地支援者と考える、これからの防災

ワテラスコモンでは、防災に取り組む学生、LINEヤフーの災害支援担当者、被災地で活動する支援者を迎え、3つの対談型トークセッションが開催されました。

学生が語る、10年後の防災

学生によるセッションには、株式会社andthree共同代表・武蔵野大学4年の竹内啓介さんと、学生団体オプロ代表・関西大学3年の西桃那さんが登壇。隂山弘暉さんがモデレーターを務めました。

テーマは「10年後の防災、私たちはどう変える?」。活動を始めたきっかけや現在の取り組み、活動の中で感じている課題をもとに、若い世代が防災にどう関わり、どのような未来をつくっていきたいかを語りました。

普段使うサービスを、災害への備えにつなげる

LINEヤフーからは、災害支援推進マネージャーの安田健志さんが登壇。隂山弘暉さんとの対談を通して、情報やテクノロジーを防災にどう生かすかを考えました。

取り上げられたのは、災害時に必要な情報を受け取るための準備、家族や大切な人との連絡方法、募金などを通じた被災地支援です。普段使っているサービスを具体例に、災害が起きる前からできることが紹介されました。

現地へ行くことだけではない、被災地との関わり方

被災地支援をテーマにしたセッションには、「みんなの空」の原順子さんと、「あらいぐま能登」代表の福井圭一さんが登壇。宮川亮さんがモデレーターを務めました。

能登・熊本・千葉での活動や被災地の状況に触れながら、被災した写真を洗浄して持ち主へ返す「写真洗浄」など、市民が参加できる支援を紹介。現地へ足を運ぶことだけに限らず、学生や会社員、東京で暮らす人にもできる関わり方について考える時間となりました。

編集部

編集部

「防災に関わる」と聞くと、専門的な知識や特別な経験が必要に感じるかもしれません。まずは家族との連絡方法を決めたり、関心を持った支援活動について調べたりするところから、自分にできることを探してみたいですね。

音楽を楽しむことも、防災に出会うきっかけに

午後には、ワテラス広場で音楽ライブ「BOUSAI FES 2026 In WATERRAS」が開催されました。

出演したのは、シンガーソングライターの花音鈴さん、ナオヤさん、在家俊輔さんの3組。アコースティックギターによる弾き語りが披露され、防災体験やトークセッションとあわせて、屋外で音楽を楽しめるプログラムとなりました。

BOUSAI ACTIONが目指しているのは、もともと防災に関心がある人だけが集まるイベントではありません。音楽やナゾトキ、家族でのお出かけなどをきっかけに、気軽に防災に触れられる場づくりを大切にしています。

防災を学ぶために出かけるだけでなく、遊びに行った先で防災に出会う。音楽ライブも、そんな入り口の一つとして位置づけられています。

備蓄水を実際に手に取り、飲んでみる機会も

会場では、協賛企業の株式会社UACJが提供した12年備蓄水「水の架け橋」が、来場者へ無料で配布されました。屋外で過ごす来場者の水分補給を支えるとともに、備蓄向けの製品を実際に試す機会にもなりました。

「水の架け橋」は、賞味期限が12年のアルミボトル缶入り備蓄水です。

家庭の備蓄を考えるときには、保存できる期間だけでなく、置き場所や飲みやすさも気になるところ。イベントで実物に触れることをきっかけに、自宅にある水の量や賞味期限を確認してみるのもよさそうです。

総勢30名のボランティアが支えた、学生主体のイベント

当日の運営には、デジタルハリウッド大学の学生を中心に、総勢30名のボランティアスタッフが参加しました。

企画を担う実行委員会に加え、さまざまなバックグラウンドを持つ学生たちが集まり、来場者を迎えました。消防署や企業、地域との連携だけでなく、多くの学生が運営の担い手となって支えたイベントです。

体験に参加することに加え、企画を考えることや、当日の運営を手伝うことも、防災との関わり方の一つ。学生主体のイベントならではの特徴が、プログラムだけでなく、運営体制にも表れています。

「楽しかった」で終わらせず、家での備えにつなげる

実行委員長の隂山弘暉さんは、開催報告の中で、イベントを楽しんだことが、帰宅後に防災について話したり、備えを一つ見直したりするきっかけになってほしいという思いを伝えています。また、神田消防署との共催によって、学生が企画するナゾトキやトークセッションに、消防・救急の実践的な体験を組み合わせられたと振り返っています。

消火器の使い方を体験したら、自宅や学校のどこにあるかを確かめる。災害時の連絡方法について知ったら、家族と話し合ってみる。備蓄水を飲んでみたら、家にある備蓄を確認する。

イベントで経験したことを、そのまま日常の備えにつなげてみる。すべてを一度に見直すのではなく、印象に残った体験から一つ行動してみるだけでも、イベントの学びを持ち帰ることができます。

防災を目的に参加した人も、ナゾトキや音楽を楽しみに訪れた人も。今回のようなイベントをきっかけに、自分の暮らしの中でできる備えを考えてみてはいかがでしょうか。